マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年)
え?マッドマックスの過去作を観てないって?…んなこまけえことをいちいち気にするんじゃねえ!DVDでもネトフリでも何でもいい!
……怒りのデス・ロードを視聴した人はみんなこう言います。「いいからさっさと観ろ」と。
あらすじ
この映画、深く考察すると実はキリがないので、ここではあらすじだけの紹介に留めますね。
舞台は核戦争により荒廃した近未来。ガソリンや水といった資源が枯渇し、人々は争いに明け暮れていました。主人公で元警官のマックスは、亡き娘の幻覚に悩まされながらも愛車インターセプターで荒野をさまよう日々を送っています。
マックスの過去は旧作を観ておくと補填できますが、別に観なくても問題ありません。
そんな最中、砂漠を支配する『不死身のジョー』ことイモータン・ジョーの軍団に捕らえられ、背中に長々とタトゥーを刻まれます。身長、体重、血液型、ユニバーサルドナー(万能提供者)……要はドナーとしての情報を刻まれたわけですね。しかも、ほぼ誰にでも輸血できる血液型です。
イモータン・ジョーは放射能の影響で定期的な輸血を必要としており、マックスは「輸血袋」として車両の高い位置に括りつけられてしまいます。そこから命からがら脱出して女戦士フュリオサと出会い、成り行きで行動を共にします。
“輸血袋”をはじめ、怒りのデス・ロードは、ジョージ・ミラーの医師としての側面も垣間見えるような描写が際立っている映画でもありますね。
「ヤバい!」と連呼してしまうクレイジーアクション
狂気狂乱の映像がずっと続くのが怒りのデス・ロードという映画の醍醐味で、特に頭のおかしいカーアクションがカッコ良くて最高です。あのカーチェイスを観て、事情を知った誰もが「イカれてやがる!」と言うでしょう。あのド派手なカーチェイスをほぼCGなしでやり遂げたんですから。
車を使ったアクションなんて、撮影方法ももはや使い古されて久しかったんです。今更新しい撮影方法を撮るには、もうCGに依存するしか…なんて思っていた矢先のコレ。度肝を抜かれます。
怒りのデス・ロードは、1シーンずつ丁寧に「狂気」を仕込み、それでいてサクサクッとシーンが進んでいきます。バイオレンスで常に狂乱するさまを見せつけられているはずなのに、不思議と満たされた、贅沢な気持ちにすらなります。それほど1シーンずつこだわり抜いて丁寧に作られている映画なのでしょう。
改造車がバンバン出てくる
原型が分からないくらい改造しまくった車がこれでもかと出てきて最高です。車やキャラのバックグラウンドもしっかりと作り込まれていて、何で車がこんなアホみたいに改造されているのか、実際に視聴するとよく分かるのですが……この話はまた今度ということで。
敵キャラはみんないかにも頭が悪そう(誉め言葉)です。私たちから見るとちょっとおかしい価値観の中でも、みんな真剣なんですよ。そういうところも好きです。
残酷描写に耐えられるのであれば、スカッとできるおすすめの映画ですよ。